盗作とオリジナルの境界とは?~様々な手法から知る作品への眼差し~

近年、さまざまな世界で話題になっている盗作・パクリと言った問題。他人の著作物を模倣するのは良いことではない…だれもがそういった認識は持っているでしょう。しかし、その一方で境界線が微妙でわかり辛いのも事実です。 - 精巧な盗作物「贋作」

精巧な盗作物「贋作」

「贋作」は違法だが「模写」は違法ではない
贋作もいわゆる「パクリ」の一種ではありますが、盗作とは手段と目的がやや異なります。盗作は、ひとの作風や作品の一部をバレないように盗んで用い、地位や名声なども含め、まっとうな評価を得たいと考え作られるものです。

一方、贋作は一部ではなく、元の作品をそっくりそのまま盗みます。そして、贋作者は正当でなくともいいので評価や報酬を得たいと考えて作られることが多いです。なかには、単に世間を騒がせたいだけの愉快犯的なものもあります。

ただ、模写自体には違法性がなく、名前を偽って販売するなどの行動をとらないかぎりは問題ありません。他人をだます意図のないものは単に「複製」と呼び、自らの技術力向上などの理由で多くの方がおこなっています。

ですから、どれほど精巧な模写をしようとも、作者が嘘をつかないかぎりは複製なので、責められるいわれはありません。しかし、逆をいえば作者が「複製」と言い認められてしまえば、贋作も複製とみなされるということです。

ですから、贋作を差し押さえることは簡単ではありません。また、高いレベルの贋作は、真作との違いがわからないほどの出来であり、一種の芸術と言えます。とはいえ、許されるべき行為でないという事実は変わりありません。